Z・ONE特集 滋賀県・愛荘町 神々が棲む蔵の昔づくり醤油。
毎日の食事に欠かせない調味料。暮らしに溶け込んでいるものだからこそ、ちゃんと真面目につくられた、おいしくて安心できる品質のものを選びたい。
そう考える人たちに一目置かれている醤油がある。
滋賀県愛荘町で二百年続く醤油蔵、丸中醤油の「杉樽三年熟成しょうゆ」だ。~(省略)
「櫂入れ」をはじめ、二百年前と同じ蔵の日常が今日も繰り広げられている。
また、蔵を守る重要な存在が、まだ他にいる。「蔵付きの菌」。丸中の蔵に長年住み続けている醸造菌たちだ。
同じ大豆と塩を使っても、よその蔵で仕込めば丸中の醤油はできない。
「ここの醤油をつくるのは蔵の菌たち。私たちは、その手伝いをしているだけです」。
目に見えない自然の力を尊ぶ蔵人たちの姿、琥珀色のまろやかな一滴に、日本の食文化の豊かさを改めて見る思いがした。